Urological Letter・202
パイロニー病の変わつた一面/非潰瘍性ハンナー潰瘍
pp.424
発行日 1977年5月20日
Published Date 1977/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202354
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パイロニー病に対する多くの治療法のうち昔は主として放射線と"Potaba"が用いられていたが,本症を有する多くの人には同時にDupuytren攣縮もあることが漸次認あられてきた。筆者は手術的治療の経験はないが,今まで限局した板状硬結(Plaque)に浸潤するようにデカドロンを注射してきた。まず1%のキシロカインで局所麻酔をしてから外来診療室で前述の注射を行なつた。疼痛を訴えた例もあるが,たいした痛みではなかつた。プラクは非常に硬く殊に中心部が著明であつた。
うまく治すためにはデカドロソをプラクの中に直接注射しなければならない。そうするためには注射器のピストンに相当な圧を加える必要がある。大きい注射器で21ゲージの針を用いる方が良い。一度には2ないし4mlのデカドロンを注射するが,これでは副作用はない。この方法は手術的治療以外では最も早くかつ効果的にフラクを柔かくし吸収する方法である。海綿体を損うことはない。
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