小さな工夫
骨盤動脈撮影法(エラスター針を用いる簡便法)
酒本 貞昭
1
1熊本大学医学部泌尿器科
pp.965
発行日 1976年11月20日
Published Date 1976/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202257
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骨盤動脈撮影は膀胱腫瘍の浸潤度診断に重要な検査法の一つであり,これまでにも多数の報告がみられるが,ほとんどが経腰的大動脈穿刺による方法か,Seldinger法によりカテーテルを総腸骨動脈分岐部あるいは内腸骨動脈内に挿入後造影剤を注入し撮影する順向性撮影法である。最近われわれの教室ではエラスター針を用い,大腿動脈穿刺による逆行性の骨盤動脈撮影を行なつているが,従来の方法に比し簡便であり,解像力も劣らないので,その方法を紹介する。
方法 コントラストをつけ,膀胱,腫瘍,動脈などの位置的関係をわかりやすくするためあらかじめ膀胱内に空気を100ml注入し,腫瘍基部が接線方向となるような体位をとらせておく。
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