Japanese
English
原著
前立腺結石に対する経恥骨前立腺亜全別除術
TRANSPUBIC SUBTOTAL PROSTATECTOMY FOR PROSTATIC CALCULOSIS
廣瀬 欽次郎
1
,
村橋 勲
1
,
今尾 貞夫
1
Kinjiro Hirose
1
,
Isao Murahashi
1
,
Sadao Imao
1
1都立墨東病院泌尿器科
1Department of Urology, Bokutoh Metropolitan Hospital
pp.871-873
発行日 1975年10月20日
Published Date 1975/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202047
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緒言
前立腺結石に起因する排尿障害に対して,これまで経験的に前立腺全別除術1,2),会陰式前立腺剔除術3),TUR-P4,5),恥骨上前立腺剔除術6)などの各種術式による手術が施行されている。
著者らは,腺腫を伴わない前立腺結石症5例に恥骨上前立腺剔除術を施行したが,本法によると結石をとり残すことが多く,かつ外科的被膜の損傷に起因すると考えられる後出血,術後の敗血症様発熱(第1表)などの合併症を伴い,また術後遠隔成績においても,結石の残存に伴う下部尿路の経恥骨前立腺全剔除術に準じて,切除範囲の恥骨骨膜を剥離し恥骨を切除する。恥骨の切除範囲は4〜5cmX2〜3cmで前立腺全剔除時7)に比して比較的小範囲で手術は可能となる。この操作により前立腺尖部までが直視下におかれるが,この過程における出血量は多くても100〜150ml前後のものである。骨膜は可及的恥骨に縫合するが,7例中3例では縫合不能で,そのためそのまま切除したが,この方法にても恥骨炎を招来した経験はない。
Transpubic subtotal prostatectomy was applied on 7 cases of prostatic calculosis acommpanied with severe urethral stricture with succesful results.
Surgical procedures were discribed in details.
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