文献抄録
前立腺癌の超高圧X線治療の経験
pp.453
発行日 1975年6月20日
Published Date 1975/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201976
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最近はStage ⅡないしStageⅢの初期の前立腺癌には根治的手術が行なわれ,殊に針生検による診断法の進歩で,根治手術可能例は25%ないし30%と上昇している。しかし患者の年齢,合併症の有無あるいは尿失禁,性機能障害の危懼から必ずしも根治手術を希望しない患者もあり,著者らは1968年から1973年までに上記の理由で根治手術から除外した患者88例に超高圧X線治療を試み,照射後の理学的検索,前立腺生検による癌細胞の有無,組織培養の結果などについて報告している。
前立腺癌88例中61例はStageⅢで被膜外への浸潤を認め,27例はStageⅡであつた。患者の年齢は47歳から84歳まで平均65歳である。放射線治療としては4ミリボルトLinacで5,000Rを前立腺および骨盤リンパ節へ照射し,更に前立腺のみへ2,000〜2,500R照射した。
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