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手術手技
副腎摘除術—経胸腹膜外到達法
Operative Treatment, Intrapleural Extraperitoneal Approach upon the Adrenal Glands
黒川 一男
1
Kazuo Kurokawa
1
1徳島大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Fuculty of Medicine, Tokushima University
pp.23-29
発行日 1974年1月20日
Published Date 1974/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201744
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1899年Throntonが男性化症を示した副腎腫瘍の摘除に始めて成功した。1912年Cushingの報告以来,副腎皮質ステロイドの使用できるまでは,Cushing症候群に対する副腎剔除術は治療の本流からはずれていた。1952年Harrison & Thornは,副腎皮質増生によるCushing症候群が副腎剔除術により治癒することを見ている。1927年にはMayoが褐色細胞腫の摘除に成功している。1934年には,Langeron,et al.が20例の高血圧患者に副腎部分摘除術を行ない,結論を得るまでに致らなかつたが,数例に改善を見ている。1945年Hugginが前立腺癌患者に対し,副腎摘除術を行なつた。副腎皮質ステロイドの十分使用できなかつた頃でもあつたが,生存例がなく,前立腺癌に対しては不適当としている。彼はその後3年間副腎摘除術を乳癌に対して行なつている。1951年には,Greenが悪性高血圧,糖尿病に対し副腎部分摘除術が有効であつたと報告している。1955年には,Baumがアルドステロン症患者から直径4cmの腺腫を摘除し治癒せしめている。
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