文献抄録
18Fluorineによる骨スキャンニング/副腎腫の胸部転移像の自然消失
pp.536,599
発行日 1971年7月20日
Published Date 1971/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201191
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放射性同位元素による癌の骨転移スキャンニングは数年前より行なわれているが,肺癌の骨転移に対して18Fluoriueを用いてX線で不明の転移巣をスキャンニング可能であることがGalasko (1969)により報告された。著者らはこれにヒントを得て前立腺癌の骨転移巣の検索を行ないX線撮影と18Fluorineのスキャンニングとの成績を比較検討し,かつスキャン後に死亡し剖検し得たる例についても剖倹所見と比較して述べている。検査した前立腺癌症例は30例で,いずれもX線的に骨検査と18Fluorineによる全身スキャンニングを施行した。18Fluorineの2mi—crocuriesを静注1時間後にγカメラにてフォトをとる。撮影は91/2インチ径にして17ヵ所行ない前肢,下腿以下を除いてすべての骨をカメラに収める。
以上の検査結果についてみると30例中レ線学的に明確に骨転移を認めたのは11例で,残りの19例はレ線的には転移は認められなかつた。
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