見聞記
第65回AUA総会印象記(2)
田崎 寛
1
1慶大泌尿器科
pp.845-849
発行日 1970年9月20日
Published Date 1970/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201002
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一般演題(5月12日)
5月12日午前中の一般演題の中で,全米のresearch-essay contestの1位を獲得したLos AngelesのP.C.Walshがその研究内容を披露した。Mechanism of Androgenic Ac-tionという題でEffect of SpecificIntracellular Inhibitorsという副題がついている。ratのventralprostateにおけるandrogen actionを仲介している細胞内の動きとcy-proterone acetateの作用機序について検討を加えたが,細胞質内の取り込みや,testosteroneからdihydro-testeroneへの移行には関係なしに,細胞内のandrogenであるcyprote-rone acetateは核内におけるdihy-dro-testosterone—蛋白—染色質の複合体の形成を抑制する。testosterone-3Hを利用して諸条件下の前立腺のhomogenateにつき測定しているが,結果の意味づけについては整理のついていない部分もあり,first prizeとしてはやや力不足の感じだつた。
引続いてIndianapolisのJ.P.Donohueは悪性高血圧発作の管理のための両側腎剔術について述べた。すなわち,6例について両側腎摘を行ない,高血圧の改善と2次的な血管の変化の好転をみている。
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