Urological Letter
原因不明の残尿のある例には/女子の尿失禁防止装置
pp.547,570
発行日 1969年7月20日
Published Date 1969/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200714
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若い人から中年の人にかけて著明な残尿があつて,しかも泌尿器科的疾患が発見できない,つまりその残尿のおこることが充分に説明できない例のあることが知られている。かかる例には脊髄疾患の有無をしらべなければならない。
20歳から40歳までの4人の患者を経験しているが,いずれも尿路疾患の他覚的所見がないのに多量の残尿があり,尿滴下,頻尿,夜間頻尿,排尿時間の延長等がなられた。1人の婦人は膀胱炎を繰返し,他の婦人は膀胱炎が治らず続いていた。2人ともL5〜S1の椎間板ヘルニアがあることが分つた。2人の男子は薦骨嚢腫があり神経外科医に手術を拒否された。まだfallow-upの期間が比較的短かいけれども,椎間板ヘルニアの方は手術後著明に症状が改善された。
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