第14回国際泌尿器科学会の展望
慢性腎盂腎炎
宮崎 重
1
Shigeru MIYAZAKI
1
1大阪医科大学泌尿器科
pp.852-854
発行日 1967年10月20日
Published Date 1967/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200262
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
7月13日,曇時々晴,気温22℃位。午前8時少し前会場に着く。今日は既に第5日目で,腎移植,腎(血管)性高血圧症,尿路結石溶解等の興味を持たれた演題も既に終了しているので,学会最初の頃と比らべると出席者も大分減つているようであつたが,それでも午前8時から上映されたDr.T. Fuchs (西独)の「慢性腎盂腎炎殊にその診断と治療について」と題する映画が終了する頃にはかなりの会員が会場につめかけていた。この映画はベーリンガー社の援助の下に作られたもので,略図を多く用いて腎盂腎炎をわかりやすく説明しており,学生,インターン等の教材,あるいは泌尿器科専門医以外の医師の会合等に利用すれば大変有用であろうと思われた。
午前9時からは,いよいよ本題の「慢性腎盂腎炎」のシンポジアムがDr.D.M.Davis(米国)の司会の下に開始された。最初演者にはDr.P.Naumann(西独),Dr.O.Olssen (スエーデン),Dr.G.F.Murmaghan(オーストラリア),Dr.O.Krivec(ユーゴスラビア),Dr.V.Zvara(チェコスロバキア)の5人が予定されていたが,Dr.Olssenの「腎盂腎炎の血管造影像」という演題は都合によつて欠題となり,他の4人によつてシンポジアムが行なわれた。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.