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特集(増刊号の)4 泌尿器と関連領域の症候レントゲン診断
Ⅲ.上部尿路炎症性疾患のレ線像
慢性腎盂腎炎
Chronic Pyelonephritis
三橋 慎一
1
,
百瀬 剛一
1
Shin-ichi Mitsuhashi
1
,
Goichi Momose
1
1千葉大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Faculty of Medicine, University of Chiba
pp.117-132
発行日 1971年12月25日
Published Date 1971/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201298
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Ⅰ.はじめに
慢性腎盂腎炎は,その定義ないし使い方にやや混乱が見られる。すなわち,腎盂病変はともかくとして腎実質,ことにその髄質における炎症細胞の出現などにより診断するとすれば,組織学的にこれを確認することを必要とする。しかも,尿路,ことに上部尿路に何らかの閉塞性機転が介在すれば,その合併症として,腎盂腎炎は必発であり,しかも臨床的にはこれらの症例にはたとえば"尿管結石"といつた診断名がつけられ,余程特殊な症状がない限り,"慢性腎盂腎炎"というような名はつけられない。したがつてここではすべてを広く含み,尿管閉塞性,非閉塞性の双方をとり上げ,さらには膀胱尿管逆流,留置カテーテルなどによるものも包括して述べることとした。
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