Japanese
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特集 神経因性膀胱
脊椎変性疾患による神経因性膀胱
Neurogenic bladder due to degenerative spinal diseases
仙石 淳
1
,
乃美 昌司
1
Atsushi Sengoku
1
,
Masashi Nomi
1
1兵庫県立リハビリテーション中央病院泌尿器科
キーワード:
脊椎変性疾患
,
神経因性膀胱
,
下部尿路機能障害
Keyword:
脊椎変性疾患
,
神経因性膀胱
,
下部尿路機能障害
pp.235-239
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103460
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要旨 頸椎変性疾患(圧迫性頸髄症)による神経因性膀胱は脊髄長索路に障害が及ぶことにより惹起されるものと推測されているが,多彩な症状と下部尿路機能障害を示し,その病態はいまだ解明されていない。当科の検討からは,神経障害が可逆性である脊髄症の段階では下部尿路機能の低活動性が長索路障害を反映し,不可逆性神経障害をきたした横断性脊髄損傷の段階になると過活動性が顕在化するものと推測された。腰椎変性疾患では馬尾神経障害により低活動性の神経因性膀胱を呈しやすいが,体動に伴う馬尾神経刺激などで過活動性を呈することもある。さらなる病態解明のためには,下部尿路機能の定量的評価を原疾患の病期・病状ごとに解析する必要があろう。
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