学会印象記
「第28回欧州泌尿器科学会会議」印象記
中井川 昇
1
1横浜市立大学附属病院泌尿器科
pp.628-629
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103275
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第28回欧州泌尿器科学会会議(28th Annual EAU Congress)が2013年3月15日~19日の5日間,イタリアのミラノで開催されました。
みなさんご存知の通り,ミラノはイタリア北部に位置し,イタリアでは首都ローマに次ぐ第2の都市で,商業,工業,金融の中心です。女性にとってはファッションとショッピングの街,というイメージが強いのではないかと思いますが,ヨーロッパの歴史を語るうえでも重要な役割を果たしてきた都市でもあります。ローマ帝国の崩壊後の混乱したヨーロッパの中で,ミラノを首都としたミラノ公国はさまざまな国と同盟を結びながら,生き残ろうとしましたが,時に戦場となったり,他国に征服されたりと,非常に複雑な経過をたどってきました。少し話がずれますが,マキャヴェッリの君主論でも新しい君主像のモデルとして登場したチェーザレ・ボルジアを主人公にしたコミックが最近話題を呼んでいて私も愛読していますが,イタリアの歴史,特にルネサンスの時代に興味のある方にはお薦めです。また,あのレオナルド・ダヴィンチが名作「最後の晩餐」を描き上げたのもこのミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会です。ただ,この絵を見るためには前もって予約が必要で,演題採択のメールが学会から届いたその日に私もインターネットで予約を取ろうとしましたが,学会期間中の観覧の枠はすでにすべて埋まっていて今回は残念ながら見ることができませんでした。
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