特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療
4 尿路・性器の感染症
尿路・性器結核
063 尿路結核
栗村 雄一郎
1
1王子総合病院泌尿器科
pp.185-187
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103132
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1 概念・成因
尿路・性器結核は,ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)が尿路・性器に感染した状態である。
尿路結核は,肺に感染して肺結核となった結核菌が血行性に腎に移り,数年から数十年の潜伏期間を経て乾酪性壊死病変を形成し,腎結核となる。その後,尿路に穿破した結核菌が尿路を下降し,膀胱などに病変を作成する。つまり,腎以外の尿路結核は単独で発症することはなく,必ず腎結核が先行する。また結核菌は,尿路からの逆行性感染または肺結核から血行性に直接播種し,精巣上体や前立腺などにも病変を形成する。
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