特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療
3 尿路機能障害および尿路閉塞性疾患
下部尿路機能障害
048 夜尿症(遺尿症)
杉本 周路
1
1医療法人豊仁会三井病院泌尿器科
pp.141-142
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103117
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1 概念・病因
夜尿症の多くは成長,発達とともに軽快していくものが多い。小学校就学以降まで夜尿が持続する場合には,その後の自然軽快は年間10~15%前後といわれている。一般的には5歳頃までに排尿習慣が自立するといわれ,また,International Children's Continence Society(ICCS)の報告では1),昼間症状を伴わない単一症候性夜尿症(monosymptomatic nocturnal enuresis:MNE)に対する治療の介入は6歳からとされていることから,小学校就学以降に持続するMNEが治療の対象となる。
夜尿症の原因としては,夜間多尿,機能的膀胱容量の低値,睡眠覚醒の異常が挙げられる。
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