特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅰ 症状・徴候からのアプローチ
排尿に関する症状
008 遺尿症
野口 満
1
,
東武 昇平
1
,
魚住 二郎
1
1佐賀大学医学部泌尿器科
pp.36-37
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103076
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1 定 義
遺尿症(enuresis)は,International Children's Continence Society(ICCS)により「睡眠中の間欠的な尿漏れ」と定義され1),夜間尿失禁(nocturnal incontinence),夜尿症と同義である。昼間の尿失禁は遺尿症でなく昼間尿失禁と表現される。昼間尿失禁(daytime incontinence)やほかの排尿症状を伴わない夜間尿失禁を単一症候性遺尿症(monosymptomatic enuresis:MNE),昼間尿失禁,切迫性尿意など,ほかの下部尿路症状を伴うものを非単一症候性遺尿症(nonmonosymptomatic enuresis:NMNE)として病態を区別している。また,夜間尿失禁のない期間が6か月未満を一次性遺尿症(primary enuresis),6か月以上夜間尿失禁を認めない後に,夜間尿失禁が再度出現したものを二次性遺尿症(secondary enuresis)と定義している。
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