特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療
2 尿路・性器の損傷
陰茎損傷,その他
044 精索捻転症
小林 秀行
1
,
山辺 史人
1
,
永尾 光一
1
,
中島 耕一
1
1東邦大学医学部泌尿器科学講座
pp.131-132
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103113
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1 概念・病因
精索捻転症は,精索が捻転し,精巣への血流の減少・途絶によって起こる病態である。多くは12歳~20歳代に多くみられる。明らかな原因は不明であるが,冷温,精巣挙筋反射を伴った突然の動作や外傷,思春期における精巣の急成長が示唆されている。捻転を予期させる解剖学的異常として,“bell-clapper変形”がある。この変形は,鞘膜が精索の高い位置まで覆っている状態である。分類としては,①鞘膜内捻転(精巣が鞘膜内で捻転する)と②鞘膜外捻転(周産期における陰囊内への鞘膜の固定前に捻転する)の2つがある。鞘膜内捻転が高頻度である。
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