特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅶ.尿路・性器
82.精索捻転症
中島 淳
1
Jun NAKASHIMA
1
1慶應義塾大学医学部泌尿器科
pp.220-221
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902959
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疾患の概念
精索捻転症は,精索を軸として精巣および精巣上体が捻転することにより血行障害が生じた状態であり,時間の経過とともに精巣は壊死に陥る.本症は挙睾筋の攣縮によるものとされている.精索が捻転するとまず,精巣静脈の血流が途絶え,精巣のうっ血と腫脹が起こる.動脈の閉塞により,精巣は壊死に陥る.臨床的には捻転時間が4〜6時間以下ならば,解除により精巣は壊死を免れることが多く,12時間を超えると壊死に陥ることが多いとされる.
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