書評
「血液病レジデントマニュアル」―神田善伸 著
直江 知樹
1
1名古屋大学大学院 血液・腫瘍内科学
pp.52
発行日 2010年1月20日
Published Date 2010/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101885
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神田善伸先生は,頭脳明晰にして弁舌爽やか,日本の血液学会にあって最も期待されている若手の1人である。すでに教授に就任していることや,多くの原著論文のみならず著書を出していることからも知ることができよう。そんな彼が,今回『血液病レジデントマニュアル』を出版した。血液病には出血・凝固疾患なども含まれ,血液専門医であっても躊躇する場合も稀ではない。1人でこれだけの領域を簡潔に,しかもポイントを押さえてまとめ上げた力量はさすがである。
症候から診断,検査・病期/分類・治療・評価が要領よく書かれているのみならず,総論に特徴がある。抗癌剤,支持療法,輸血,EBMと臨床決断など,血液学に興味を持たせようとの工夫もみられる。1人でも多くの研修医に血液への興味を持ってもらいたい,そんな思いが伝わってくる。
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