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特集 イラストレイテッド 膀胱全摘除術と尿路変向術
術前・術中・術後の管理とその対策
(4)術後晩期合併症とその対策
34.その他の合併症―結石など
Late complications and treatments after urinary diversion:Urinary stone formation
橋本 良博
1
,
戸澤 啓一
1
,
郡 健二郎
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科腎・泌尿器科学分野
キーワード:
尿路変向術
,
晩期合併症
,
尿路結石
Keyword:
尿路変向術
,
晩期合併症
,
尿路結石
pp.263-266
発行日 2009年4月5日
Published Date 2009/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101731
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要旨:尿路変向術後の晩期合併症としての尿路結石症は,治療が困難であり大きな問題となる。尿路結石の成分では,リン酸マグネシウムアンモニウムなどの感染性結石が主たるものであり,尿非禁制型尿路変向術では上部尿路結石のリスクが高く,尿禁制型の場合は下部尿路結石発生のリスクが高い。結石成因として,代謝性アシドーシスによる尿中結石関連物質の増加,吻合部狭窄などの尿路閉塞によるリザーバードレナージ不良などの尿停滞や易感染性,ステープルなどの異物の存在が挙げられる。尿路変向術後は,常に尿路結石を念頭に置いて,腎超音波検査,CT検査を定期的に施行し,尿流停滞が存在する場合には,狭窄の治療を施行し,必要に応じて抗菌剤の投与,水分を十分に摂取するよう指導することが重要である。
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