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特集 イラストレイテッド 膀胱全摘除術と尿路変向術
術前・術中・術後の管理とその対策
(4)術後晩期合併症とその対策
33.排尿障害
The pathophysiology and treatment strategy of voiding and empthying dysfunction after orthotopic neobladder construction
朝倉 博孝
1
1東京電力病院泌尿器科
キーワード:
新膀胱
,
尿失禁
,
排尿困難
Keyword:
新膀胱
,
尿失禁
,
排尿困難
pp.255-261
発行日 2009年4月5日
Published Date 2009/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101730
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要旨:自然排尿型新膀胱造設術は,膀胱が摘出され,新膀胱と患者固有の尿道に吻合する術式である。排尿時に新膀胱自体は収縮しないので腹圧により排尿され,骨盤や尿道括約筋が協調して弛緩しないと排尿障害となる。新膀胱からは尿意などの知覚の求心性情報は伝達されないので,尿が過剰に貯留しやすくなる。産生される粘液も尿閉の原因となり得る。術後の解剖学的特性により新膀胱が後方へ落ち込みやすくなり,尿道が屈曲して排尿困難となる。一方,尿失禁を発症する原因は,尿道の機能不全と新膀胱の無抑制収縮を含めた内圧上昇である。このように,排尿・蓄尿障害の原因をさぐることが対策の第1歩である。
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