小さな工夫
術中経直腸超音波検査による恥骨後式前立腺全摘の工夫
皆川 倫範
1
,
村田 靖
1
1安曇野赤十字病院泌尿器科
pp.536-538
発行日 2008年6月20日
Published Date 2008/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101524
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前立腺全摘において,尖部の処理と前立腺背面への到達は判断の難しい局面である。前立腺尖部は個人差があり,前立腺と尿道の切除ラインを正確に認識することが難しい場合があり,出血を伴って視野が不明瞭だとさらに困難である。
一方で,適切な切除を行わないと,断端陽性の可能性が出てくる。また,デノビエ筋膜の厚さにも個人差があり,経験のない医師にとっては適切な切離の判断が困難な場合がある。さらに,骨盤底の手術であるため,助手に良好な視野を確保することが困難で,指導者が十分な助言をすることができない場合がある。術者が若い医師の場合,周囲の人間が術者のしていることがわからないということは教育上と安全性の面で問題である。
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