特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法
Ⅱ.泌尿器科手術
D.開腹手術
■膀胱の手術
【膀胱部分切除術】
76.cT2単発性膀胱癌に対して膀胱部分切除術を行った82歳,男性の患者です。術後,病理診断にて腫瘍周囲に随伴性上皮内癌が検出されました。どのように対処すればよいでしょうか。
志賀 淑之
1
1虎の門病院泌尿器科
pp.233
発行日 2007年4月5日
Published Date 2007/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101153
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膀胱癌と診断された82歳の男性患者である。年齢からして,余命の排尿QOL(quality of life)と癌の根治性,手術療法に伴う合併症リスクも考慮した術式選択が議論されるケースである。病理で随伴性上皮内癌が検出され,追加治療を今すぐ行うのか,今後の治療も含めた対処方法の質問と考えられる。
この問題を考えるうえで,単発性浸潤性膀胱癌の治療の際は,随伴性上皮内癌がないかどうか,経尿道的切除時のランダム生検結果が非常に大事になってくる。
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