学会印象記
第98回米国泌尿器科学会(AUA)に参加して
友部 光朗
1
1牛久愛和総合病院泌尿器科
pp.850-851
発行日 2003年9月20日
Published Date 2003/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100975
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去る4月26日から5月1日まで米国シカゴで開催された第98回AUAに参加した。医師になってふと気がつくと10年以上経つが,これまでAUAとは縁がなかった。今年は演題こそなかったもののとにかく一度参加してみたいとの思いから行かせていただいた。ゴールデンウイークと重なっていたが,今年はイラク戦争に加えてSARS騒ぎで海外旅行者が激減し成田空港はガラガラであった。日本からのAUAへの参加もキャンセルが多いと聞いた。カナダのトロントでSARSが発生し,シカゴはミシガン湖を隔ててトロントと近いため心配していたが,あちらでは特にマスクをしている人は見かけなかった。空港でのセキュリティーチェックも特に厳しいという印象はなかったが,無事にホテルまでたどり着いたときにはほっとした。
学会場は世界最大のコンベンションセンターといわれるMcCormick Placeだった。タクシーに乗り「McCormick Place, please」と言ったら,運転手に「McCormickのどこだ?」と聞かれ,わからないので適当に降ろしてもらったら会場まで20分位歩かされた。かなり広い会場でアメリカのパワーを感じた。さっそく楽しみにしていた“コース”(いわゆる生涯教育プログラム)をいくつか申し込んだ。初日の午後はまずPGコース「Continent Urinary Diversions and Neobladders in Urologic Surgery」を受けた。講師は3人だったが,特にDr. Studerの知識の深さには驚いた。惜しむらくはテキストがいかにも準備不足で,細かい点まで十分に聞き取れなかったのが残念だった。
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