特集 前立腺疾患のすべて
Ⅲ 前立腺癌
「前立腺癌取扱い規約 第3版」とその問題点
黒川 公平
1
,
小山 徹也
2
,
山中 英壽
1
Kohei Kurokawa
1
,
Tetsunari Oyama
2
,
Hidetoshi Yamanaka
1
1群馬大学医学部泌尿器科
2群馬大学医学部病理学第二
pp.259-263
発行日 2003年4月5日
Published Date 2003/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100865
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1 はじめに
「前立腺癌取扱い規約」は1985年に第1版が出版され,1992年に改訂第2版が出版された。しかし,その後PSAの普及によるPSA eraの到来とともに前立腺癌の診断は一変し,今回の改訂に至った。
今回の改訂は,山中英壽委員長のもと,古武敏彦顧問,島崎淳顧問の助言をいただくかたちで,ワーキンググループ形式で実務的な作業が進められた。
特筆すべき変更点は,腫瘍マーカーPSAの項を独立させたこと,生検に関する記載を加えたこと,組織学的分類では,WHO(第2版)およびGleason分類について記載したことである。さらに,治療効果判定として,RECIST評価法とQOL評価を加えたこと,また治療では,遺伝子治療まで言及したことなどが挙げられる。
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