増刊号特集 前立腺疾患'96
前立腺癌
前立腺癌取扱い規約と問題点
前田 修
1
,
黒田 昌男
1
,
宇佐美 道之
1
,
古武 敏彦
1
Osamu Maeda
1
1大阪府立成人病センター泌尿器科
キーワード:
前立腺癌
,
臨床病期分類
Keyword:
前立腺癌
,
臨床病期分類
pp.217-220
発行日 1996年3月30日
Published Date 1996/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901767
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はじめに
前立腺癌の診断と治療に携わる第一線の先生方により前立腺癌取扱い規約1)は1985年8月に第1版が出版された。これによりそれまで施設により異なっていた診断,病期分類,病理分類法などが統一され,前立腺癌の診断と治療の土俵作りがなされた。その後MRIなどによる画像診断の進歩,さらには薬物治療の効果判定基準の必要性から,改良が加えられ,1992年6月には改訂版2)(第2版)が出版された。この結果,日本の前立腺癌取扱い規約は国際的にみても遜色のないルールブックとなった。しかしながらここ数年の前立腺癌の診断と治療は目を見張るものがあり,第2版が出版されわずか4年弱の月日しか経ていないが,実状にそぐわない点が少しずつ出てきている。ここではこれらの問題点について述べていきたい。
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