特集 前立腺疾患のすべて
Ⅲ 前立腺癌
診断のための検査と評価
直腸診
秋田 英俊
1
,
河合 憲康
2
,
橋本 良博
2
Hidetoshi Akita
1
,
Noriyasu Kawai
2
,
Yoshihiro Hashimoto
2
1愛知県厚生農業共同組合連合会加茂病院泌尿器科
2名古屋市立大学大学院医学研究科病態外科学講座腎・泌尿器科学分野
pp.175-179
発行日 2003年4月5日
Published Date 2003/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100849
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前立腺疾患の診断で前立腺を触診する直腸診(digital rectal examination:DRE)は,最も重要な診断方法の一つである。近年,CT・MRI・超音波診断装置などの診断装置の進歩と普及率の増加,さらには,診断,読影法も向上してきているためか,受診者のみならず医師側においても直腸診を避ける傾向にある。しかし,これら画像所見は,前立腺の形態,大きさなどについて,他覚的所見を得ることは可能であるものの,直腸診の特徴の一つである各種前立腺疾患の「硬さ」で表現される触診上の重要な病的所見を得ることはできない。以下前立腺癌の直腸診につき概説する。
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