特集 前立腺疾患のすべて
Ⅲ 前立腺癌
診断のための検査と評価
前立腺癌のCT・MRI診断
津田 恭
1
,
鳴海 善文
2
,
高橋 哲
2
,
中村 仁信
3
Kyo Tsuda
1
,
Yoshifumi Narumi
2
,
Satoru Takahashi
2
,
Hironobu Nakamura
3
1大阪府立成人病センター放射線診断科
2大阪大学大学院医学系研究科診療画像情報学講座
3大阪大学大学院医学系研究科医用制御工学講座
pp.192-196
発行日 2003年4月5日
Published Date 2003/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100853
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1 はじめに
非侵襲的に生体の断層画像を得ることのできるCT,MRIは泌尿器科領域を含む腫瘤性病変の質的診断,拡がり診断に欠くことのできない検査方法となっている。前立腺癌に関しても,病変の局所進展の程度,リンパ節転移および遠隔転移巣の評価が可能である。
しかしながら,空間分解能およびコントラスト分解能の限界により,CT,MRIの前立腺癌検出能は現時点では血清PSA測定や生検には及ばない。CT,MRIの主な役割は組織学的診断のついた前立腺癌症例における局所の病期診断および遠隔転移の判定である。
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.