- 有料閲覧
- 文献概要
筑波学園病院は茨城県つくば市内に広がる通称「つくば研究学園都市」の南西に位置します。筑波大学からは車で15分程度であり,医局構成員の多くが筑波大学の卒業生です。つくばというと,1985年開催の科学万博EXPO'85を連想する方も多いと思いますが,当時から計画されていた第2常磐線こと,つくばエキスプレス(TX)が平成17年8月にようやく開通します。今までは陸の孤島と揶揄されていた当地ですが,つくば-秋葉原間が最短45分で結ばれることになります。沿線の開発も急ピッチで進行しており,特に終点のつくば駅周辺はショッピングモールや高層マンションなどの建設ラッシュで様変わりしています。広大な学園都市には,産官学の研究機関をはじめ整備された公園や基幹道路,周辺に広がる田園地帯やシンボルの筑波山などもあり,科学技術と自然,さらに利便性と調和した街へと発展することが期待されています。なお,当院はTX終点より2つ手前の万博記念公園駅より約3kmの位置にあります。
筑波学園病院は昭和50年に開設され,現在,病床数は331床で,日本医療評価機構の認定病院です。平成17年4月現在,泌尿器科は塚本定科長,遠藤文康医長の2名の常勤医と,筑波大学病院からの非常勤医2名により診療を行っています。外来は月~土曜日の午前,手術日は火・水曜日です。ESWL,透視下処置,前立腺生検,ウロダイナミクス検査などは午後に行っています。膀胱鏡検査やRP,尿管ステント挿入・交換などの透視下手技はほぼすべて無麻酔膀胱ファイバースコープ下で行っています。1日外来患者数は平均40人余で,年間入院患者数は約300人です。平成16年度の手術件数は162件で,主な疾患は膀胱癌40例(TUR-BT 36例,膀胱全摘術4例),腎臓癌13例(根治的摘除9例,部分切除1例,内視鏡下手術3例),前立腺肥大症27例,尿管結石(TUL)11例などでした。常勤医が2人なので,手術日には外科をローテートしている初期研修医に助手を依頼することもたびたびという状況です。ESWLは平成16年10月にエダップ・ソノリスプラクティスを導入し,半年で約50件施行しており,日帰りまたは1泊入院で行っています。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.