特集 母と子をまもる保健婦
口絵
秩父学園の児童達
pp.81-84
発行日 1959年5月10日
Published Date 1959/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201867
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国立秩父学園を訪れて
精神薄弱児は現在全国で約100万人いるといわれており,そのうち知能が低くて学校教育を受けられない児童は約10万人いる。しかしこれらの人々を収容保護する施設は
国立精神薄弱児施設 1ヵ所 100人(定員)
公私立 〃 90ヵ所 8500人(〃)
公立精神薄弱児通園施設 12ヵ所 420人(〃)
計 103ヵ所 6,020人
以上の通りである。その全数から考えると施設の数はまことに微々たるもので,施設にもおくれず,家庭教育の方向もわからず,暗い日々を送る人々も多い事であろう。
ここ国立秩父学園は埼玉県所沢市のはずれにあり,秩父連山を望む広地の中に建てられており,澄明な空気と,美しい建物が,不幸な人々のかげを何か明るくつつんでいた。しかし,
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