特集 ここが聞きたい―泌尿器科外来における対処と処方
6.内分泌疾患
■性分化異常
【性分化異常】
74.尿道下裂を呈する新生児です。今後の治療方針と対処について教えて下さい。また,どのように両親に説明すればよいでしょうか。
林 祐太郎
1
,
小島 祥敬
1
,
丸山 哲史
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科腎・泌尿器科学分野
pp.269-271
発行日 2005年4月5日
Published Date 2005/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100282
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1 診療の概要
尿道下裂は,尿道口の位置が亀頭先端にない状態であり,しばしば陰茎の腹側への彎曲を呈する。尿道下裂の程度については,尿道口の位置によって,亀頭部型,冠状溝型,陰茎型,陰茎陰囊部型,陰囊型,会陰部型に分類されることが多いが,陰茎の索変形の程度にかかわりなく術前の状態で分類する場合と,術中に陰茎の屈曲が解消された段階の尿道口の位置で分類する場合がある。
男児出生300人に1人の発生率といわれ,最近,増加傾向にあるのではないかともいわれている。北米では,尿道下裂患者の弟に尿道下裂が発症する確率は14%,尿道下裂患者の子に尿道下裂が発生する確率は8%といわれている。
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