特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス
C.内視鏡的検査法
■膀胱尿道鏡
【軟性鏡】
35.軟性鏡の挿入方法,また膀胱内をうまく,効率よく観察する方法について教えて下さい。
黒田 昌男
1
1日生病院泌尿器科
pp.124-125
発行日 2006年4月5日
Published Date 2006/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100082
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1 軟性鏡の挿入方法(男性)
検者が介助なしに無菌的に被検者の膀胱内まで軟性鏡を挿入するのはきわめて困難である。
第一に検者は,消毒した手袋を着用し,左手で被検者の陰茎を把持する。右手で軟性鏡の先端から10cm付近を持ち,尿道に5cmあまり挿入する。このとき,介助者がハンドピースを支える。次いで検者は,右手でハンドピースを持ち,灌流液(蒸留水または生理食塩水)を流す。前部尿道内を観察しつつ,母指でアングルレバーを操作しながら,膀胱へ向かって軟性鏡を無理な力を加えずに押し進める。このとき挿入しにくい場合には,左手の母指と示指で軟性鏡を膀胱へ向かって送り込むようにすればスムーズに進む。膜様部尿道では尿道括約筋のために少し抵抗が増すが,アングルレバーを上向きに動かし尿道の走行にしたがって軟性鏡を押し込むと,前立腺部尿道まで進めることができる。さらに進めば膀胱腔内に達する。
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