Japanese
English
症例報告
PUVA療法中の成人T細胞白血病・リンパ腫に対して塩酸プロカルバジンの内服を併用した1例
A case of oral administration of procarbazine hydrochloride to adult T-cell leukemia/lymphoma under treatment with PUVA therapy
生駒 晃彦
1
,
森田 和政
1
,
高垣 謙二
1
,
長廻 錬
2
,
小笹 正三郎
3
Akihiko IKOMA
1
,
Kazumasa MORITA
1
,
Kenji TAKAGAKI
1
,
Ren NAGASAKO
2
,
Syozaburo OZASA
3
1島根県立中央病院皮膚科
2島根県立中央病院検査技術科
3小笹皮膚科
1Department of Dermatology, Shimane Prefectural Central Hospital
2Department of Clinical Examination, Shimane Prefectural Central Hospital
3Ozasa Clinic of Dermatology
キーワード:
成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)
,
PUVA療法
,
塩酸プロカルバジン
Keyword:
成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)
,
PUVA療法
,
塩酸プロカルバジン
pp.370-372
発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903909
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88歳,女性.体幹部に次々と浸潤を触れる紅斑が出現し,菌状息肉症としてステロイド外用剤にて治療されていたが,背部の紅斑は消退せず一部は腫瘤化した.皮膚病理組織所見,血液検査所見より成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)と診断した.PUVA療法により皮疹の改善がみられたが,少数ながら末梢血中にATL細胞がみられたことから,塩酸プロカルバジンの内服も開始した.皮疹は速やかに消退して色素沈着を残すのみとなり,末梢血からもATL細胞は検出されなくなった.しかし,塩酸プロカルバジンの副作用と思われる汎血球減少とカリニ肺炎を発症した.PUVA療法はATLLに有効であることと,化学療法の適用については慎重になる必要があることを認識した.
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