Japanese
English
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1991
IV 治療のトピックス
アトピー性皮膚炎のPUVA療法—およびPUVA療法の適用基準について
PUVA therapy for atopic dermatitis: Proposed indication criteria
吉池 高志
1
,
相川 洋介
1
,
小川 秀興
1
Takashi YOSHIIKE
1
,
Yosuke AIKAWA
1
,
Hideoki OGAWA
1
1順天堂大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
PUVA療法
,
光化学療法
,
紫外線
,
適用基準
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
PUVA療法
,
光化学療法
,
紫外線
,
適用基準
pp.175-179
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900358
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
従来の治療法に頑固に抵抗し,ステロイド長期連用による副作用が生じるなど,治療法の選択に苦慮するような重症アトピー性皮膚炎(AD)が最近増えつつある.我々はこのような症例に対してPUVA療法を施行し,目覚ましい効果を上げてきた.その経験から,PUVAは治療抵抗性の重症ADに効果があり,しばしば寛解をもたらすため,従来の治療法に伴う副作用を除くことも可能であると考えた.しかし,その運用につては慎重であらねばならず,本稿ではADにおけるPUVAの適用基準を提唱した.ADに対するPUVAの作用機序については,局所的には,ケラチノサイトの増殖抑制・角層機能(水分保持能)の改善やマスト細胞・ランゲルハンス細胞の減少などによって皮疹の改善がもたらされる.また長期的作用としては,全身的な影響も与えるものと考えた.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.