Japanese
English
症例報告
白斑を合併し,原発巣の部分退縮を示した悪性黒色腫の1例
A case of malignant melanoma with partial regression of primary lesion and vitiligo
福沢 正男
1
,
山崎 自子
2
,
松本 和彦
2
,
斎田 俊明
2
Masao FUKUZAWA
1
,
Yoriko YAMAZAKI
2
,
Kazuhiko MATSUMOTO
2
,
Toshiaki SAIDA
2
1諏訪赤十字病院皮膚科
2信州大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Suwa Red Cross Hospital
2Department of Dermatology, Shinshu University School of Medicine
キーワード:
悪性黒色腫
,
自然退縮
,
白斑
,
HLA-A24
Keyword:
悪性黒色腫
,
自然退縮
,
白斑
,
HLA-A24
pp.245-248
発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903876
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84歳,女性.80歳頃から顔面,四肢に白斑が出現し,84歳時,左足踵の黒色皮疹を偶然に発見された.左足踵内側部に軽度の瘢痕状皮疹を認め,そこに直径2mmの灰青色結節と1.5cm大までの3個の色素斑が認められた.全身検索の結果,外腸骨リンパ節に転移を認めた.原発巣部は全摘し,左鼠径,外腸骨リンパ節郭清術を施行.組織学的に原発巣の結節部には黒色腫細胞が残存し,周囲に瘢痕とTリンパ球浸潤を伴っていた.術後DAV-IFNβ療法を行い退院し,術後24か月経過した現在まで転移,再発は認められない.原発巣の退縮と白斑の形成に,黒色腫細胞を標的とするヒト白血球抗原拘束性の細胞障害性Tリンパ球の関与が推定された.白斑を合併した悪性黒色腫を文献的に検討した.
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