Japanese
English
症例報告
横紋筋融解症を合併したcoma blisterの1例
A case of coma blister associated with rhabdomyolisis
谷戸 克己
1
,
石地 尚興
1
,
荻野 聡子
1
,
井上 奈津彦
1
,
本田 まりこ
1
,
新村 眞人
1
Katsumi TANITO
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Akiko OGINO
1
,
Natsuhiko INOUE
1
,
Mariko HONDA
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
coma blister
,
横紋筋融解症
,
抗精神病薬
,
昏睡
Keyword:
coma blister
,
横紋筋融解症
,
抗精神病薬
,
昏睡
pp.602-604
発行日 2000年7月1日
Published Date 2000/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903300
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32歳,女性.初診の約5年前よりうつ状態のため近医に通院中であった.体調の不良,不穏状態に対して多量の抗精神病薬を服用後に昏睡状態となり,右前額部,右肩,右腰部に浮腫性紅斑,水疱を,両下肢内側に皮膚潰瘍を生じた.皮疹の発生部位は昏睡時に圧迫された部位に一致し,患者は右半身のしびれと疼痛を訴え,発熱を伴っていた.臨床検査成績はGOT 224IU/l,GPT 141IU/l,LDH 769IU/l,CRP 4.3mg/dlと上昇,特にCPKは7985IU/l,アルドラーゼは21.8IU/lと異常高値を示した.水疱部の組織学的検査では真皮の浮腫と真皮浅層の血管周囲にリンパ球を主体とした炎症性細胞浸潤を認めた.血清学的異常値は5日後には正常化した.以上より本症を横紋筋融解症を合併したcoma blisterと診断した.
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