特集 物理化学障害による皮膚病
臨床例
フッ化水素酸による化学熱傷の2症例
長島 真由美
1
,
中村 和子
,
鈴木 麻生
,
宇都宮 まりか
,
佐藤 麻起
,
守田 亜希子
,
河野 真純
,
松倉 節子
,
袋 秀平
,
蒲原 毅
1横浜市立大学附属市民総合医療センター 皮膚科
キーワード:
Calcium Gluconate
,
熱傷-化学的
,
手指外傷
,
鑑別診断
,
爪周囲炎
,
皮膚炎-接触性
,
フッ化水素酸
,
病巣内投与
,
職業性外傷
Keyword:
Burns, Chemical
,
Calcium Gluconate
,
Diagnosis, Differential
,
Dermatitis, Contact
,
Finger Injuries
,
Hydrofluoric Acid
,
Paronychia
,
Injections, Intralesional
,
Occupational Injuries
pp.137-140
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016139159
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<症例のポイント>フッ化水素酸による化学熱傷の2例を経験した。いずれもグルコン酸カルシウムの局所注射を複数回施行し、瘢痕を残さず治癒させることができた。最近、低濃度のフッ化水素酸を含有する洗浄剤が広く普及してきている。低濃度のフッ化水素酸の場合、自験例における症例2のように患者本人のフッ化水素酸の危険性に対する認識不足や初期症状に乏しいことなどから治療開始が遅れて重症化することがあるため、注意が必要と考えられた。
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