Japanese
English
症例報告
多彩な組織像を呈した有棘細胞癌の1例—細胞間接着分子発現の免疫組織化学的検討も含めて
A case of squamous cell carcinoma with various histologic features, and an immunohistochemical analysis of the expression of cell-cell adhesion molecules
斎藤 昌孝
1
,
河原 由恵
1
,
野中 周子
1
,
大畑 恵之
1
,
谷川 瑛子
1
,
天谷 雅行
1
,
田中 勝
1
,
清水 宏
1
Masataka SAITO
1
,
Yoshie KAWAHARA
1
,
Shuko NONAKA
1
,
Yoshiyuki OHATA
1
,
Akiko TANIKAWA
1
,
Masayuki AMAGAI
1
,
Masaru TANAKA
1
,
Hiroshi SHIMIZU
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
多彩な組織像
,
ビメンチン陽性
,
有棘細胞癌
,
細胞間接着関連分子
Keyword:
多彩な組織像
,
ビメンチン陽性
,
有棘細胞癌
,
細胞間接着関連分子
pp.627-630
発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903649
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
70歳,男性の側頭部に生じた有棘細胞癌を報告する.角化傾向に乏しく,棘融解細胞,紡錘形細胞,ムチン沈着を混じ,多彩な組織像を呈していた.一部では内腔に腫瘍細胞や赤血球を容れる管腔様構造もみられ,血管肉腫も疑われたが,免疫組織化学染色にてサイトケラチンおよびビメンチン陽性,第VIII因子陰性,また電顕にてデスモゾームが認められたことより,有棘細胞癌と診断した.カドヘリンなど各種細胞問接着関連分子の発現について検討したところ,正常部表皮細胞に比べて腫瘍細胞では明らかに発現が低下していた.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.