Japanese
English
症例報告
ムチン産生有棘細胞癌の1例
A case of mucin producing squamous cell carcinoma
森本 亜玲
1
,
安西 秀美
1
,
高橋 勇人
1
,
畑 康樹
1
,
石河 晃
1
,
谷川 瑛子
1
,
西川 武二
1
Arei MORIMOTO
1
,
Hidemi ANZAI
1
,
Hayato TAKAHASHI
1
,
Yasuki HATA
1
,
Akira ISHIKO
1
,
Akiko TANIKAWA
1
,
Takeji NISHIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Keio University School of Medicine
キーワード:
有棘細胞癌
,
ムチン
,
センチネルリンパ節生検
Keyword:
有棘細胞癌
,
ムチン
,
センチネルリンパ節生検
pp.922-925
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101355
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65歳,男性.半年前より小結節を認め,その後急速に増大した.初診時径35mm大,高さ20mmの広基有茎性紅色腫瘤で,皮膚生検にて有棘細胞癌(SCC)と診断し,拡大切除を施行した.病理組織にて,有棘細胞様異型細胞のほか,ムチカルミン染色,アルシアンブルー染色,d-PAS染色に陽性のムチンを豊富に認めたことより,ムチン産生SCCと診断した.Tc99m-Snコロイドによるセンチネルリンパ節生検で転移所見を認めたため,右腋窩リンパ節郭清を施行し,郭清リンパ節20個中6個に転移を認めた.5FU+CDDPによる化学療法を3クール施行し,約2年経過するが再発を認めない.ムチン産生SCCは本邦,海外を併せ24例しか報告がない稀な腫瘍で,通常のSCCに比し予後不良とされ,重要であると考え報告した.
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