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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2001
4 皮膚疾患治療のポイント
日本皮膚科学会編「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」をよむ
Comments on the guidelines for therapy for atopic dermatitis published by the JDA
佐藤 貴浩
1
,
西岡 清
Takahiro SATOH
1
,
Kiyoshi NISHIOKA
1東京医科歯科大学大学院環境皮膚免疫学
1Department of Enviornmental Immunodermatology, Graduate School, Tokyo Medical and Dental University
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
重症度
,
ステロイド
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
重症度
,
ステロイド
pp.93-95
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903551
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日本皮膚科学会は2000年に「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」を発表した.1999年厚生科学研究班によって提出されたガイドラインがアトピー性皮膚炎の診療に関わる臨床医を広く対象としているのに対し,これは皮膚科診療を専門とする医師を対象としたものである.外用ステロイド剤を薬物療法の主役としている点では両者共通しているが,最も大きな相違は,その選択の際に参考とする重症度の判定方法である.厚生科学研究班ガイドラインは一般臨床医にも判定しやすい“疾患としての重症度”を用いており,一方日本皮膚科学会ガイドラインは“個々の皮疹の重症度”を指標にしている.また本疾患の病態にバリアー機能異常に基づく非特異的刺激反応が関与していることを明記し,アレルゲン除去のみでは完治を期待できないとし,さらに治療において心身医学的側面を盛り込んでいることが特徴といえる.
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