Japanese
English
症例報告
Bowen癌の局面内に生じたMerkel細胞癌
A case of Merkel cell carcinoma coexsisted with Bowen's disease
古川 裕利
1
,
元木 良和
1
,
金子 史男
1
Hirotoshi FURUKAWA
1
,
Yoshikazu MOTOKI
1
,
Fumio KANEKO
1
1福島県立医科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
Merkel細胞癌
,
Bowen病
,
NSE染色
,
keratin 20染色
Keyword:
Merkel細胞癌
,
Bowen病
,
NSE染色
,
keratin 20染色
pp.256-258
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903503
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92歳,女性.20年前に左腰部をストーブに接触して熱傷を受傷した.6年前より同部に紅斑局面が出現,3か月前より隆起してきたため当科を受診.左腰部に浸潤を伴う淡紅色紅斑局面があり,その局面上にびらん,壊死を伴う紅色腫瘤を認めた.紅斑局面部の表皮内では極性を失った異型表皮細胞が個細胞角化やclumping cellを伴いながら増殖しており,腫瘤部の真皮内では小型で類円形の核を持つ好塩基性腫瘍細胞がびまん性に浸潤していた.一部では表皮性腫瘍と真皮内好塩基性腫瘍は混在していた.互いの腫瘍細胞の移行像はなかった.真皮内腫瘍部では,neuron—specific enolase染色およびkeratin 20染色が陽性を示し,Bowen癌の局面内にMerkel細胞癌が合併したものと考えた.
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