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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000
5 皮膚科医のための臨床トピックス
強皮症・Sjögren症候群の病因としてのキメリズム
Microchimerism as pathogenesis of systemic sclerosis and Sjögren's syndrome
根岸 泉
1
,
遠藤 雪恵
1
,
石川 治
1
Izumi NEGISHI
1
,
Yukie ENDO
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
強皮症
,
Sjögren症候群
,
キメリズム
,
Y染色体
Keyword:
強皮症
,
Sjögren症候群
,
キメリズム
,
Y染色体
pp.180-181
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903239
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- Abstract 文献概要
慢性移植片対宿主病(GVHD)では,しばしば全身性強皮症(SSc)やSjögren症候群(SjS)との類似症状が発症する.最近,SSc患者の血中ならびに皮膚病変部に胎児由来単核球が同定され,発症メカニズムとしてキメリズムが注目されている.そこで,我々もSScならびにSjS患者について検討を試みたところ,SSc患者の末梢血中,SjS患者の口唇小唾液腺中に胎児由来DNA配列を検出できた.キメリズムだけで両疾患の発症メカニズムのすべてを説明することはできないが,一部の患者ではGVHD様反応による直接的な組織障害,あるいは間接的に自己免疫反応が誘導されている可能性が示唆される.
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