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特集 Sjögren症候群の最近の知見
総説2
Sjögren症候群の病理
Pathology in Sjögren's syndrome
大塚 邦紘
1
,
石丸 直澄
2
Kunihiro Otsuka
1
,
Naozumi Ishimaru
2
1徳島大学大学院医歯薬学研究部口腔分子病態学分野
2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔病理学分野
1Department of Oral Molecular Pathology, Tokushima University Graduate School of Biomedical Sciences
2Department of Oral Pathology, Tokyo Medical and Dental University Graduate School of Medical and Dental Sciences
キーワード:
Sjögren症候群
,
病理診断
,
腺外病変
,
免疫異常
Keyword:
Sjögren症候群
,
病理診断
,
腺外病変
,
免疫異常
pp.788-793
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003905
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●Sjögren症候群(Sjögren's syndrome:SjS)は外分泌腺を標的とする自己免疫疾患であり,唾液腺や涙腺を主体とした腺病変と,皮膚や肺といった臓器に生じる腺外病変が現れる.
●SjSの代表的な病理組織像として,唾液腺あるいは涙腺の導管周囲の密な単核細胞浸潤があげられる.旧厚生労働省診断基準1999年に基づいて口唇腺あるいは涙腺組織の生検病理診断が行われ,Greenspan分類に沿ってgradeを確定する.
●唾液腺あるいは涙腺導管周囲に浸潤する単核細胞の多くは,T細胞やB細胞といったリンパ球優位であり,病期や症例により多彩な病理組織像を呈する.
●SjSの皮膚病変では,真皮表層から中層にかけての小型血管炎が認められる.皮膚では唾液腺と異なる免疫応答が働いている可能性があり,発症機序としても異なることが想定される.
(「ポイント」より)
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