Japanese
English
症例報告
BCG接種後に生じた全身性の丘疹状結核疹
Generalized papular tuberculid after BCG vaccination
北島 進司
1
,
加藤 武久
2
Shinji KITAJIMA
1
,
Takehisa KATO
2
1豊川市民病院皮膚科
2加藤皮フ科クリニック
1Department of Dermatology, Toyokawa City Hospital
2Kato Dermatology Clinic
キーワード:
BCG
,
丘疹状結核疹
Keyword:
BCG
,
丘疹状結核疹
pp.1137-1139
発行日 1999年12月1日
Published Date 1999/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903083
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8か月の女児.BCG接種後39℃台の発熱があり,接種1か月後に接種局所が発赤し膿疱を生じるとともに,顔,臀部,四肢に一部中央が膿疱様にみえる紅色丘疹を生じた.丘疹の組織では,表皮にはリンパ球様細胞の表皮内浸潤があり,真皮では浅層から深層に膠原線維の変性,壊死があり,それを取り囲むように類上皮細胞肉芽腫の形成を認めた.また壊死部の膠原線維間にムチンの沈着を認めた.PPDの10倍希釈液で施行したツベルクリン反応は陽性(8×8/14×14mm)であった.無処置で経過をみたが,初診から2週間後に丘疹の一部は中央が痂皮化し,4か月後には一部は淡紅色の瘢痕となり,他は跡を残すことなく消褪した.BCG接種後に生じた全身性の非典型的な丘疹状の結核疹と考えられた.同症の報告はまれと思われた.
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