Japanese
English
治療
伝染性膿痂疹,特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌分離症例における治療経験
The treatment for impetigo contagiosa caused by methicillin-resistant Staphylococcus aureus
西嶋 攝子
1
Setsuko NISHIJIMA
1
1関西医科大学附属香里病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kansai Medical University Kori Hospital
キーワード:
膿痂疹
,
MRSA
,
治療
,
抗生物質
Keyword:
膿痂疹
,
MRSA
,
治療
,
抗生物質
pp.861-864
発行日 1999年9月1日
Published Date 1999/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903014
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我々が経験したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による膿痂疹の治療において,良好な治療効果が得られたので若干の考察を加えて報告した.経口薬としてはセフェム系抗生物質を投与し,局所はイソジン消毒とfusidic acid軟膏とgentamicin軟膏等量混合軟膏を塗布させた.治療開始後3〜4日で皮疹は乾き,この時点で経口薬を中止した症例でも7日後には治癒となった.抗生物質経口投与は最長でも7日間であったが,消毒と外用を併用し全例で良好な治療結果となった.今回の経験から黄色ブドウ球菌性膿痂疹の治療は,たとえMRSA分離症例においても,抗生物質経口投与よりむしろ有効な抗生物質外用と消毒,および有用な感染防止対策が最も重要な治療方法ではないかと推測された.
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