Japanese
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臨床統計
水疱性膿痂疹から分離された黄色ブドウ球菌のホスホマイシン感受性および治療経験―2004~2005年の統計
Antimicrobial activity of fosfomycin against Staphylococcus aureus strains isolated from bullous impetigo in 2004~2005 and its treatment
佐藤 ミカ
1
,
荒田 次郎
1
,
山崎 修
2
,
岩月 啓氏
1
Mika SATO
1
,
JirÔ ARATA
1
,
Osamu YAMASAKI
2
,
Keiji IWATSUKI
1
1洋友会中島病院皮膚科
2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚・粘膜・結合織学分野
1Yoyu-kai Nakashima Hospital
2Department of Dermatology,Okayama University Graduate School of Medicine
キーワード:
伝染性膿痂疹
,
水疱性膿痂疹
,
MRSA
,
薬剤感受性
,
ホスホマイシン
Keyword:
伝染性膿痂疹
,
水疱性膿痂疹
,
MRSA
,
薬剤感受性
,
ホスホマイシン
pp.752-756
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100986
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要約 2004年7~10月および2005年7~10月の水疱性膿痂疹59例に対して細菌培養同定を行い,同時にホスホマイシン(FOM)に対する感受性を調べた.培養の結果,MSSA群(他菌の混合を含む)が30例(50.8%),MRSA群(他菌の混合を含む)が29例(49.2%)であった.コマーシャルの検査センターでのディスク法の検査にて,MSSA群のFOM感性菌26例(44%),FOM耐性菌4例(7%).MRSA群のFOM感性菌20例(34%),FOM中間のもの1例(2%),FOM耐性菌8例(14%)という結果を得た.セフジニルあるいはトシル酸スルタミシリンの内服を基本に加療し,経過に応じてFOMの内服を追加併用した結果,水疱性膿痂疹に対してはFOMの併用は臨床的には有効であると思われた.しかし,その一方で,皮膚以外の臨床材料から得られたMRSAはFOM耐性菌が多数であるという報告があり,両者の分離菌のpopulationには違いがあるのではないかと考えられた.
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