Japanese
English
症例報告
食道病変を伴う尋常陛天疱瘡の1例
A Case of Pemphigus Vulgaris Involving the Esophagus
堀米 玲子
1
,
面高 信平
2
,
中村 直
3
Reiko HORIGOME
1
,
Shinpei OMODAKA
2
,
Naoshi NAKAMURA
3
1信州大学医学部皮膚科学教室
2昭和伊南総合病院皮膚科
3昭和伊南総合病院内科
1Department of Dermatology, Shinshu University School of Medicine
2Division of Dermatology, Showainan General Hospital
3Division of Internal Medicine, Showainan General Hospital
キーワード:
尋常性天疱瘡
,
食道病変
Keyword:
尋常性天疱瘡
,
食道病変
pp.363-368
発行日 1992年4月1日
Published Date 1992/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900589
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食道にも病変の認められた,稀な尋常性天疱瘡の1例を報告した.症例は58歳,男性.口腔,咽喉頭,食道粘膜のほぼ全域にわたる易出血性のびらんを認めた.頬粘膜および食道より採取した組織は,いずれも粘膜上皮基底層直上より始まる棘融解性水疱であり,螢光抗体直接法にて上皮細胞間にIgGの沈着を認めた.発症以後1年2カ月経過した現在まで皮疹は全く認められていない.ステロイド剤の全身投与により食道病変は比較的すみやかに治癒したが,口腔病変は固形物の摂食により著しく悪化し難治であった.渉猟しえた文献をまとめ,食道病変を伴う尋常性天疱瘡の特徴につき若干の考察を加えた.
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