Japanese
English
症例報告
顔面に生じ転移を認めた外毛根鞘癌の1例
A case of trichilemmal carcinoma on the face showing metastasis
貞山 高広
1
,
村松 勉
1
,
波床 光男
1
,
小林 信彦
1
,
高 淑子
1
,
白井 利彦
1
Takahiro SADAYAMA
1
,
Tsutomu MURAMATSU
1
,
Mitsuo HATOKO
1
,
Nobuhiko KOBAYASHI
1
,
Toshiko KO
1
,
Toshihiko SHIRAI
1
1奈良県立医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nara Medical University
キーワード:
外毛根鞘癌
,
皮膚付属器腫瘍
,
癌転移
Keyword:
外毛根鞘癌
,
皮膚付属器腫瘍
,
癌転移
pp.1051-1053
発行日 1998年11月1日
Published Date 1998/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902716
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73歳,男性の右こめかみ部に生じた外毛根鞘癌の1例を報告した.原発巣切除後7か月で,右耳介下方に転移巣を認めたため,腫瘍の切除と右頸部リンパ節郭清術,およびペプロマイシンの持続皮下注入療法を施行した.その後,右下顎部と右胸鎖関節部に転移を生じ,初発より1年2か月で死亡した.一般に外毛根鞘癌は有棘細胞癌などに比べ,予後の良好な例が多いとされるが,本症例のように比較的速やかに増大,転移する例もあり,外毛根鞘癌細胞の細胞生物学的多様性が示唆された.
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