MEDICAL Notes
tumoral calcinosis/胃の"freezing"
pp.811
発行日 1965年6月20日
Published Date 1965/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203656
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この名はInclan(J. A. M. A. 121:490,1943)の命名だが,発見はDuret(Bull. Soc. anat. Paris 74:725,1899)に遡る.Lafferty(Am. J. Med. 38:105,1965)の1例があつて,今日までに18例(♂11,♀7)あり,12〜13歳が多く,1例38歳(Lafferty例),57歳1例(Riemenschneider, P. A:J. Neurosurg. 9:304,1952)がある,健康者の大きい関節に乗る大きい石灰化腫瘤が特色で,割面は嚢胞状をなし中に乳様液を入れることもある.他には皮膚・結膜・内臓に石灰化を伴わない,したがつて全身的のCa,P代謝障害とは考えにくい.むしろ局所の外傷あるいは粘液嚢の石灰化が考えやすい,発育は迅速.1〜2年のうちに夏密柑大となる.深部筋膜に密着し,筋・腱に浸潤することが多い.神経を犯ざぬ限り,無痛,関節破壊はない.局所感染の結果,貧血・アミロイドージスで死んだ1例をみる他は死亡なし.腫瘤内容はInclan(前出)によると,純粋のCacarbonate+phosphate,Barton(Am. J. Roentg. 86:351,1961)によるとCa phosphate.血清Caは全例正常.Pは5例増加,3例増加〜正常.
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