Japanese
English
症例報告
マンソン孤虫症の1例
A case of sparganosis Mansoni
小池 美佳
1
,
石井 清英
1
,
岩原 邦夫
1
,
荒木 国興
2
,
山崎 浩
3
,
高宮 信三郎
3
Mika KOIKE
1
,
Kiyohide ISHII
1
,
Kunio IWAHARA
1
,
Kunioki ARAKI
2
,
Hiroshi YAMAZAKI
3
,
Sinzaburo TAKAMIYA
3
1江東病院皮膚科
2国立公衆衛生院衛生微生物学部
3順天堂大学医学部寄生虫学教室
1Division of Dermatology, Koto Hospital
2Department of Microbiology, National Insitute of Public Health
3Department of Parasitology, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
マンソン孤虫症
Keyword:
マンソン孤虫症
pp.928-930
発行日 1998年10月1日
Published Date 1998/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902683
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57歳,男性.初診の1年前より左大腿部に移動性を欠く小指頭大の皮下腫瘤に気づくも自覚症状がないため放置.最近,徐々に増大してきたため来院した.初診時,軽度発赤を伴う約1.5×1.5cmの皮下腫瘤が左大腿部に存在したため,全摘術を施行.術中,虫体を思わせる白色紐状物を認めた.組織学的に好酸球を含む肉芽腫と虫体の断面が観察されたためマンソン裂頭条虫のプレロセルコイドと同定,マンソン孤虫症と診断した.本症例は腫瘤の移動性を欠き,また一般血液検査所見でも異常を認められなかった点が特徴的であり,かつマンソン裂頭条虫抗原に対する抗体価を1年にわたり経過観察したので若干の文献的考察を加え報告した.
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