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特集 最近のトピックス1998 Clinical Dermatology 1998
1 最近話題の皮膚疾患
Subgaleal linoma—自験9例の臨床および組織学的検討
Subgaleal lipoma : A clinical and histopathological study of our 9 cases
田村 敦志
1
,
石川 治
1
,
宮地 良樹
1
Atsushi TAMURA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
subgaleal lipoma
,
帽状腱膜下脂肪腫
,
angiomyolipoma
,
fibrolipoma
Keyword:
subgaleal lipoma
,
帽状腱膜下脂肪腫
,
angiomyolipoma
,
fibrolipoma
pp.35-38
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902506
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前額部の脂肪腫は皮下脂肪織内ではなく骨膜上に発生することが多く,subgaleal lipomaと呼ばれている.我々は過去5年間に9例の本症を経験した.いずれも,前頭筋と骨膜との間に発生し,9例中6例は内眼角よりも内側の正中付近に生じており,好発部位と考えられた.下床との可動性は臨床的に4例で可動性ありと判定されたが,術中所見では全例,下床の骨膜に固着しており,通常の表在性脂肪腫のように容易に摘出できるものではなかった.摘出標本の組織像では5例が通常の脂肪腫であったが,3例がfibrolipoma,1例がangiomyolipomaであり,脂肪腫の組織学的variantの頻度が高かった.subgaleal lipomaは本来脂肪織のない部位に発生すること,組織学的に成熟脂肪細胞以外の間葉系成分の増殖を伴う例が少なくないことから,極めて過誤腫的性格の強い腫瘍と考えられた.
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